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人間が集団生活をしている以上、財産を管理するときに使われるのは何らかの建物であり、そしてその建物の中にある財産を守るためには、入り口の戸が容易に開かないようにということでカギがかけられるようになりました。
戸をつけずに門番を置いておいて、門番が建物に入る人をチェックするということもできるわけですが、いつも門番を配置しておかなければならないことと、門番だけに頼るのはセキュリティ上で脆弱さがあるためです。
そこで古来からカギ穴の形状とカギの形状が同じようにしてあって、うまく最後まで入りきれば回せるようになって戸があくという仕組みのものが採用されてきました。
このタイプは江戸時代の時代劇を見れば分かりますが、針金を穴に差し込んでうまく内部のパーツを引っ掛けることができると開錠できるような仕組みであることは皆が知っています。
もっとも傍から見れば針金を差し込んでガシャガシャ動かしているだけですが、実際には微妙な開錠の手ごたえを確かめながら行なっているといわれます。
こうした機械的なものでは、開錠が容易であると分かってきたので、デジタル技術の進展によって新しい方式が模索されてきたのです。
その結果、最近になって新方式のセキュリティ性が高いものが採用されるようになりました。
錠前のハイテク化がかなり促進されてきたから、実現できたといわれます。
その新方式のカギとは、電子信号を使ったものや生体認証システムを組み込んだものであり、容易に複製を作ることができない、もしくは生体固有の特徴を開錠の条件にしているためセキュリティ性が高いというものです。
新方式にしてからは、いろいろな認証用技術を複数搭載してセキュリティ性を高める方向性が確立しています。
例えば、生体認証でも指紋と網膜のダブルでの認証が必要になったりしていますし、デジタル方式ではレーザーの波長で開錠されたりという新たな試みが試されているのです。
新方式のカギはこれから量子コンピューターの実用化などの話題を鑑みてみると、更に高度にセキュリティ性を高めることが期待できます。